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19122201
『スターウォーズ EP 9スカイウォーカーの夜明け』を見たので感想をまとめよう。
以下ネタバレあるので未見の人は注意。
総評でいうとあんまり良くなかった。

良くなかった点。
* ラスボスが結局パルパティーンだった。せっかく新しいお話を始めたのに今更パルパティーン?
* レイの血統が結局「パルパティーンの孫」だった。EP8でレイの出自は別になんでもない一般人だったって話で決着つけたのではなかったか?
* 冒頭で示される問題がただ普通に解決するだけでプロットに意外性がなかった。

私はプロットの構成に特にアンテナ感度が強いようなので、プロット構造が弱いと評価が低くなる。



またパルパティーンかよ! という感想。別にあいつそんなに引っ張るほど重要キャラじゃないだろ! 結局スターウォーズのラスボスをパルパティーン以外で発想できないというのが展開力の貧弱さを感じる。
その点では実はEP8は私にはかなり良かった。ラスボスっぽい変なシスの親玉みたいなやつをお話の中盤でカイロレンが殺してしまう。先の展開が読めない!わくわくしたものだ。

けど今回のパルパティーン。EP7・8で伏線なかったから今回とってつけたアイデアで、そこがプロット構成が弱い。で、最初にパルパティーンが出てくるよと情報を与えられた瞬間、こいつを倒してめでたしめでたしで終わるんだろうなと予想でき、パルパティーンを倒してめでたしめでたしで終わった。意外性ゼロ。

スターウォーズEP1〜6はジョージ・ルーカスがプロットを緊密に組み立てて作ったものなので物語の構造が強固だし一貫性がある。
EP7〜9は監督によって語りたい内容がブレるので一貫性がないし、エピソードをまたいだ伏線を置くことができないから構造のスケールが小さい。
レイの出自についてEP8と9で言ってることが異なるのはこの制作体制の弱点を物語ってる。
お話の内容も、特にJJエイブラムス監督回は、監督の思想や主張というものはあんまり感じられない。マーケティング調査に従って受ける展開にしてるだけなのではないかと感じる。

スターウォーズはジョージ・ルーカスの作家性に支えられた作品だったんだけどEP7からジョージ・ルーカスが抜けた分の空白に新たな強い芯を入れるのではなく「ファンが納得するような」という感じの日和った(脆弱な)態度を入れているだけに感じる。EP8は結構野心的だったとはいえ。

ということでEP9はあんまり面白くなかった。
んだけど、JJエイブラムス監督の作品を横断的に見ていけばちゃんとあの意外性のない展開に監督の思想が表現されているのかもしれない。
例えば今回だったらレジスタンスの呼びかけに応えて大群の援軍が駆けつけてくれる。ダンケルクのイギリス商船のように。その展開に「団結の尊さ」が表現されていると言えはする。なんだけど、別に思想がなくても「人気のある展開」という理由で選んでも着地点になりそうな展開でもある。
EP6でルークが挑発を受けてもあくまで戦わずにいるという行動は、やはりかなり異常な行動で、これは監督の思想に貫かれないとそういう行動をとさせることはできないだろう。だから作家性がある。
レイやカイロレンの行動、フィクションのキャラクターのテンプレ的な行動の範囲を逸脱してないように見える。



少しは良いところも探そう。
反乱軍にそれなりに存在感があるのが良かったかな。
カイロレンが最後光の側で戦ってくれたのも良かった。

それくらいかな。
| 映画 | 22:53 | - | - | permalink |
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