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18010801
メフィストフェレスのアイドル、pixivにも投稿したので一段落。



反省会をして経験値に昇華しよう。


私は常々「人類最後の一人になってもマンガを描くような人間でありたい」と言っている… 公言はしてない? いずれにせよそう思っている。
つまり、描くことこそが重要で、読まれることは重要でないと考えたがっているということだ。閲覧数やブクマ数の数字にとらわれたくないので。
けれど、今回のアイドルマンガは女児に読んでもらいたいなという願望をかなり強く感じる。このマンガは「可愛いヒエラルキー」からはじき出された女児たちに勇気を与えたいというのが狙いになっているので、読まれることで初めて意味が発生する。
と言うか私は「読んだ人に生きるに当たって消費するようなエナジーを供給するマンガ描きたい」と言っているので、やはり読者の存在は必要だ。
なので今後は素直に「読んでほしい」と認めていこう。


教会を背景に背負わせて神(の意思)を象徴するという手法を今回使った。これはクリント・イーストウッドがよくやる方法で『許されざる者』では主人公の背景に国旗を背負わせてアメリカという国の独善性や暴力性を象徴するシーンがある。象徴大好き人間の私向けの手法だ。今後も使っていきつつさらに表現を深められたらいいね。背景に背負わせるだけじゃなく仕草や持ち物や… 要するに象徴的手法全般ということか。


女の子キャラの描き方。
今回モブとして特に意識せずに描いたお姫様とその召使のコンビが意外といきいきと描けた気がする。
むしろヒロインは堅くてキャラ性が弱かった。

アイカツやプリパラを念頭に置いて女性キャラを作るのは良い方向だと感じた。
今回のマンガの女性キャラたちと、たとえば魔王バラーやヒーローズアンドヴィランズの女性キャラたちと、根ざしている場所が違う。
女児向け作品の女性キャラたちは女児たちが感情移入する対象として描かれている。一人称的。読者の視点の位置が女性キャラの内部にある。
男性オタク向けの作品の女性キャラたちは、男性にあてがわれるトロフィーとして描かれる。読者の視点の位置は女性キャラの外部にある。

脳内嫁のえりかさんを描く際は描き手である自分の快楽に奉仕する方向で描いていた。だから黒髪ぱっつんで胸が大きくてえろい服装で個の薄い人格だった。
今回のトカゲ人間のヒロイン(名前はリザードからとってリズにした)は、女性読者が彼女に感情移入した上で元気を得てほしいという意図に従って描けた。こっちの方がいい。

なので、どうも私の内部で黒髪ぱっつんという髪型が「男性を喜ばせるための都合のいい女性キャラの記号」という認識になってきている。最近黒髪ぱっつんキャラに惹かれなくなってきているのはそういう原因らしい。

アイカツやプリパラのいいところはキャラたちが魅力的な上に彼女たちは別に男性に与えられるために設計されているわけではないということだ。キャラたち一人ひとりが自分の人生を生き、それをより良いものにしようとしているように見える。
えろげや男性向け美少女ものの美少女キャラたちは、男性主人公の人生を心地よいものにするためだけに生きているように見える。軸足が当人自身にではなくその外部である男性主人公=描き手=読み手にある。

女児向け作品の女性キャラのような女性キャラが描けるようになれると良い。

悪しき例として脳に浮かべているのは『魔法科高校の劣等生』の妹キャラ(深雪ちゃん?)なんだけど、この作品をちゃんと観ていないので言いがかりかもしれない。黒髪ぱっつん美少女で主人公の男性を気持ちよくさせるためにのみ存在するという先入観なんだけど。何にせよ深雪ちゃんがそういうキャラであるかどうかに関わらずそういうキャラ設計を悪しき例としたいということだ。


場所を設定する際にやはり象徴性を考慮するのは指針になって良い。
リズとメフィストフェレスが出会う場所は橋の下なんだけど、橋の下は雨がしのげるということで古来からホームレスのたまり場だったし、橋というのは彼岸を象徴できるので異界からの来訪者が来るには向いている場所だ。悪くないチョイスだったように感じる。

だから場所の象徴性に普段から気づくようにしておくといいのだな。
墓だったら死の世界。ゾンビやモンスターとの遭遇。生き別れた昔の恋人にそっくりな人と出会うとか。
階段だったら上と下とを繋ぐ場所。下克上の暗殺の舞台なんかにふさわしい。
カジノやパチンコ屋だったら欲望とか運任せとかの要素。
駅や電車だったら「流される運命」。
高速道路だったら生き急ぎとか。


主人公には哲学性を持たせたいんだけど、悪魔というジョブもかなり良い。
以前にもインキュバスのマンガをふたつほど描いた事があったけどあの系統だな。
悪魔だったら哲学を述べるだけじゃなくて魔法も使えるのでお話内で役割をもたせやすいし天使的な存在感(自分自身は変化せず登場人物に影響を与えていく)でその点も私好みだ。人間と契約するという役割も説明無しで読者には共有できるので使いやすい。
正しいことを述べる神や天使や僧侶や神父より、正しくないことを述べる悪魔のほうが面白いということもできるかもしれない。


こんなもんか。
次のアイデアを探し始めるようかな。スターウォーズのプロットか、ヒロヴィラの続きを描くのが良さそう。
| マンガについての考えごと | 11:26 | - | - | permalink |
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