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考えごと。

たまに本を読むととても勉強になる。

ヨーロパ旅行に行って大聖堂に強い感銘を受けたので大聖堂についての本でも探してみるかなと思ったんだけどそのものズバリという本は見つからない。そこで似たようなところとして河出書房新社の「図説・西洋建築の歴史」という本を買った。



この手の本、学生時代にはそれなりに読んだんだけどどれもあんまり頭に入らなかったのでこれもそんなもんだろうと思って期待せず買ったんだけど、数十分読んだだけで西洋建築を理解する枠組みが得られて、わかりやすい非常に良い本だった。

西洋建築をふたつの系統に分けて説明している。
地域をアルプス山脈より北か南かで分割している。

[アルプス以南]
古典的文化=ギリシャ・ローマ文化。
「支える」機能の重視。
柱によってその機能が表明される。

[アルプス以北]
中世キリスト教文化
「囲う」機能の重視。
壁によってその機能が表明される。

ちなみに日本は「屋根によって風雨を凌ぐ、屋根の文化」と説明されている。

で、今のところ私が好きな建築はロマネスクの教会だから「壁で囲う建築」に惹かれているみたい。教会建築の完成形であるゴシック建築よりもその前身となったロマネスクのほうが好きなんだよね。



日本に比べてヨーロッパ(=私が旅行で行った地域だからアルプス以北の地域)では自然がパワフルではなく御しやすい、という事を考えていたが、アルプス以南では自然はさらにもっと御しやすいのだという。むしろアルプス以北は開拓前は深い森に覆われており、その自然は人間にとって脅威であった、という事が書いてあった。
アルプス以南の自然も見てみなくてはな!
で、アルプス以北は日照時間も短くて霧も深い。視界が悪いのでひとびとの意識は外界にではなく内面に向かう。だから神を志向する象徴性に満ちた教会建築が発達したのだ、と説明されていた。でも日本なんかもっと視界が悪いけどな(すぐに山に遮られてしまうので)。
アルプス以南は空気が乾燥しており日照時間も長く雨もふらないのでどこまでも外界が明瞭に見渡せる。その明瞭に見る心地よさが目に見える現実をそのままに肯定する価値観となり、力強い建築になった、という説明だった。

私がヨーロッパで感動した要素(起伏の少ない広々とした地形)はアルプス以南に行くともっと強くそこにあるらしい。今のところ私はドイツ贔屓なんだけどイタリアとか行くともっと強く感動してイタリアびいきになるかもしれない? しかしなぜか三国同盟から離れないな。




日本である。
ヨーロッパを妬む反動で日本の美を一生懸命探している。
で、山である。

この本も買った。



西洋における大聖堂を日本に置き換えて考えるとそれは山であろうと。
山は遠くから眺めて崇拝するものである。大聖堂の外観に相当する。
当の山に登山すると、それは山の中である。大聖堂の内部空間に相当する。
だから山というのも神秘の空間なのだ。

奈良県三輪山の麓にある大神(おおみわ)神社には拝殿(山を眺めて拝する場所)はあるけど本殿(神を祀る場所)はないのだそうだ。神は山だからだ。つまり、山を眺めること自体が宗教的体験である。

死者の魂は山に行くのだという考え方がある。恐山とかそうだろうし、姥捨て山という習慣もあった。山は霊界に続いている、あるいは霊界そのものである。つまり週休的空間であり、やはり大聖堂の中なのだ。



そんなのことを考えていると、そのうち自分のための空想世界が作れるかもしれない。私は世界観設定が苦手だけどこの景観への執着は手がかりになるんじゃないか。

重要な要素:
■山(ホーリーマウンテン)
■大聖堂
■美しい街並み(ドイツの木組みの家のような)
■里山(人里に近い山)
■平原(見通しの良い牧草地)
■風車

どうもこれ、ヨーロッパと日本とが混じっている。するとふたつの国が出てくる? 山の国と平地の国。うーん。
しかし、土地があっても人がいなくてはお話しにならないな。
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