Memo - Love & Comic - いしいたけるのマンガのサイト

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18102001
マンガの考え事。

私は常々「作中でキャラクターが成長するのを描きたがらない」と言っている。キャラクターが変化するのが嫌であると。それはブレているんじゃないのと感じるということだし、わざわざ成長を描くために未熟な状態からスタートさせるのは自作自演感があって嫌だと。だから自分のマンガでは特に主人公に関しては成長要素は全く度外視してお話を作っている。

なんだけど、作中での主人公の成長に関して認識を深めてくれる視点を今日得た。
例によって町山智浩氏の映画解説でだったんだけど、以下のようなことを言っている。
登場人物が成長するということは、本来の自分に戻るということだ。

つまり、成長とは変化したりブレたりすることなのではなく、その人物の本質に合わない雑味が抜けて純度が増すということだと。

人間は生きていると生存のために本来の姿をごまかして社会に適応するための不純物を蓄えていく。
詩的に生きたくても生存のためには経済の原理に適応しなくてはならない。だから職業のために自発的にはやらなかったであろう技術を身に着けたり、金銭のために職場での理不尽に耐えたりする。
人間は生きるために歪むのだ。

で、物語における成長というのは、歪みを振り切って自分自身への純化を成し遂げることであると。
だから成長とは言っても現実の状況が改善するとは限らない。職場での理不尽に耐え続けていたのが、ついに爆発するとする。すると仕事を失うだろうし場合によっては刑事的な罰を受けるかもしれない。しかし、魂は浄化されている。

簡単に図式化するなら経済原理から詩的原理に飛躍することが成長だ。詩的に生きている人間が本来の姿に戻ると経済的人間になるとは考えられない。
生存の必要に迫られて経済を身に着け、しかし経済が人間を歪める。経済-詩の軸があるとして、詩に近づくことが物語が描くべき成長であると。

「らしくないことをしている状態」からはじめて、そのひとらしいことをさせるような筋を描けばいいのではないか。
例えば個人の事情などとやかく考慮している余裕のない戦争状態の時、みんな兵士として戦場に送られる。で、兵隊生活に嫌気が差し、なにかその人物らしいことをする。

ヒントになれば。

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いまネトフリでジョジョイタリア編のアニメ第二話を見ていた。
ブチャラティは私がジョジョシリーズの中で最も好きなキャラだ。シリーズとして一番好きなのはスティールボールランで次がイタリア編。
ブチャラティはお話のスタート地点で「本来の自分から離れた」状態にいる。
* ギャング組織の幹部である
* ギャング組織がこどもに麻薬を売ってる
* こどもに麻薬を売るなんてことは許せない

で、ジョルノと組んで組織のボスを倒して組織を浄化する挑戦を始める。
組織が浄化されればブチャラティは本来の自分になれる。
イタリア編の構造はまさにブチャラティにとっての成長物語なのだ。

そういえばスティール・ボール・ランにおけるジャイロも同じ構造だな。
* 自分は処刑人である
* 罪のないこどもを処刑しなくてはならない
* 罪のないこどもが処刑されるなどおかしいと感じている

本来の自分として行動できるように、つまりこどもを処刑せずにすむようにするべくSBRでの優勝を目指す。

「心の優しい人物が非情さを求められる立場にいる」という状況からスタートすると私好みのお話の構造に自然となっていくんじゃないか。ヒントになるかな。

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艦これマンガがまたチラホラ描けている。
二次創作を描いていると「オリジナルを描かねばならんな」という欲求が高まってくるので良い。

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ちょっといつもと路線を変えて不吉な感じのを考えたい。

ピーターポールアンドマリーの「Gilgarra Mountain」という歌が好き。これは主人公が金を奪ったり捕まったり脱走したりするという内容。ギルガラ山というのが舞台になっていて、この固有名がまるで呪われた場所であるかのように不吉さの象徴として感じられる。この固有名と結びついた不穏な感じになにか魅力を感じる。

不穏さを感じさせる固有名。というかこれは地名というべきなんだな。
* ゲルニカ : 世界最初の空爆が行われた場所。ピカソがそれを告発するために絵を描いた。
* アウシュビッツ : ユダヤ人収容所。
* アルカトラズ : 刑務所島。現在は観光地。
* ドレスデン : ドイツ。連合国側によって無差別爆撃が行われた。


最近、ポーランドの映画監督であるアンジェイ・ワイダ監督の抵抗三部作「世代」「地下水道」「灰とダイヤモンド」のうち、「地下水道」と「灰とダイヤモンド」を見た。

二次大戦時、ポーランドはドイツに占領される。
ソ連がポーランドのレジスタンスに呼びかけ、援軍を出すから蜂起してくれと促す。
ポーランドの軍の生き残りたちは首都ワルシャワで蜂起する。これはソ連からの出兵と呼応することを前提として行われた。
ところがソ連はここで蜂起軍が皆殺しになったほうが戦後のポーランド支配に有利だと計算し、兵を出さない。
蜂起軍はドイツによって叩き潰される。
抵抗三部作はこのあたりを描いていて、この歴史的背景を知っているとすごく厳粛な気持ちで鑑賞できる。
そして、「地下水道」がこの一連の悲惨を象徴する。首都ワルシャワで蜂起軍が壊滅しなんとか戦場から脱出しようとした際に地下水道が使われた。これはつまり下水道にほかならない。映画『地下水道』ではこの下水道内で人がバタバタ死ぬし、発狂もする。絶望の象徴だ。

そういう不吉さ。なんとか自分の作品に取り込めないかな。

ギルガラ山の歌詞の流れをベースにするといいんじゃないか。
不吉な山があって、そこに来ると人間の狂った側面が引き出されてしまう、みたいな。
しかしそうすると主人公は金を強奪したりするのか?
ギルカラ山の登場人物の中にいつものナカヨシの位置を見出す?

まだナカヨシというキャラを発見する前に描いたマンガにジャック・ザ・リパーをモデルにしたやつがあって、その主人公は女性とか犬とか殺してたんだけど、ナカヨシを主人公に描くようになってからはそういうダークな属性のは描きたくなくなったんだよね。

だからマッドな人物が出てくるにしてもナカヨシとは別のキャラだろうな。

ああそうか、ホラーゲームなんかでは不吉な土地に迷い込んだ気弱な一般人が主人公だったりする。主人公自身が狂気に至る必要はないんだな。

不吉な映画作品というと…
* マルホランド・ドライブ
* ロスト・ハイウェイ
* 地下水道
* 告発(アルカトラズ監獄の話)
* 突撃(キューブリック監督)

歴史的にひどい事件のあった場所を舞台にする。この事件と舞台とは架空のもので良い。ただし何らかのモデルがあると良い。空爆、虐殺、集団自殺、狂乱…
ある町で疑心暗鬼に陥った住民同士が殺し合ったみたいな事件が昔あったはず。マンガ『MONSTER』の終盤の事件のもとになったやつ。ああいうのでもいい。
地下水道みたいに「逃げ込んだけど逃げ切れなかった」みたいなのでもいい。


そういう不吉な作品をもし描けたとして、それが何をもたらす? 読んだひとに嫌な思いしかさせないのでは?
もし、その作品を通して歴史的事実を伝えることができるならそれはそれで読む価値につながると思う。
最近は自然災害が多い。関東大震災の時、在日朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだというデマが広がり、朝鮮人が虐殺されたという事件があった。日本は現状では多民族国家ではないので人種差別が表面化しないだけで極めて差別心の強い国民性だと思う。
デマによる朝鮮人虐殺を象徴させる? キーワードは「井戸」だろう。「毒」と組み合わせると連想が強化される。
毒が投げ込まれた井戸は存在しなかった(はずだ)が、虐殺された朝鮮人たちの怨念が「そんなに毒の井戸がほしいならくれてやるよ!」ということで毒水の湧く井戸を具現化させる、なんて言うのはどうだろう。毒の井戸。
そしてどういうお話になる?
* 自然災害
* 潜在的差別意識が顕在化する
* 毒の井戸
* 事実無根の風説

自然災害がパニックを引き起こして人々の理性のたがを外す。狂気がアンロックされる。
差別心が顕在化して風説が広がる。
集合的意識と歴史的怨念とが交差し、毒の井戸があらわれる。
毒の井戸の機能は「復讐」であるべきだ。しかし井戸は無機物だからこれが人を襲うとかになるとシュールというかギャグっぽくなる。動物や人間にしたほうがいい?
まった、現代にはそもそも井戸というものがない。なのに毒の井戸が出現する。明らかにおかしい物体。
毒… 差別と風説をばらまく人間こそ「毒物」だということで、井戸が差別的人間を吸い込む?
ドラクエみたいに井戸から井戸魔神が出てきてこれが人を襲う?

デビッド・リンチ監督の作品の不吉さは、主人公自身の心の闇だ。『ロスト・ハイウェイ』『マルホランド・ドライブ』なんかは特に。
主人公の見ている幻覚や夢を現実での出来事のように描く。心理ベースの描き方だ。
心理ベースの描き方を導入する? かなりわかりにくくなるのであんまりやりたくないな。

うーん。

毒の井戸を探す?
つまり、「存在しないものを探す」。
たとえば、「関東大震災のときみたいに朝鮮人が浄水場に毒を投げ込んだぞ!」みたいな風説を流す差別主義者が登場する。
それが失踪する。
その人物のアパートなりツイッターコメントなりに、「毒の井戸に投げ込んだので助けたければ毒の井戸を探せ」みたいなメッセージが残される。
主人公たちは存在しない毒の井戸を探すことになる。
悪くない展開だと思う。風呂敷の広げ方としては。オチは?

すぐには考えつかなさそうだ。一旦区切ろう。
| マンガについての考えごと | 22:23 | - | - | permalink |
18101501
マンガのアイデアが出ないのでダルトン・トランボ脚本の映画『パピヨン』を見た。

学びを得られそうなのでメモ。

パピヨンの行動は詩的だ。
通常の人間とは違う、彼独自の行動原理があって、それに従った行動が描かれる。
で、重要なのは、必ずしも勝利しないということ。
パピヨンは無罪の罪で監獄に入れられる。彼はあくまでも自由を求めて脱獄する。やっとうまく行ったかに思えたら逃亡先で密告されて刑務所に戻される。刑務所に戻されてから5年たち、刑期が終わる。つまり脱獄は失敗するのだ。
お話はもう少し続く。この監獄は当時のフランスの特殊なシステムらしく、島になっているんだけど、刑期が終わっても島から出してもらえない。なぜか島に残って住むことになるらしい。囚人ではないし家(小屋)も持てるんだけど島からは出られない。
パピヨンはもう老人になっているように見えるんだけどそこまで年寄りじゃないはず。独房に長く入れられたせいでやつれて老けて見えるのだろう。
で、パピヨンは残りの人生を島で穏やかに過ごす…などという妥協をせずに、さらに島からの脱出を試みる。
自由を求める行動をやめないのだ。

つまり、その人物特有の詩的な行動原理があり、それがもたらす結果が失敗を招いても、それでもその行動がやまない。
この構造はうつくしい。

私のいつものマンガだと恩返しの法則で主人公の行動が報われて「良い結果」をもたらす。
しかし、そうではなく、主人公に悪い結果をもたらしたらどうか。しかも、その行動はやまない。その行動原理自体が主人公のもつ業になる。主人公の生き様をよりくっきりと描ける手法だ。

ヒントになればいいが。
| マンガについての考えごと | 00:49 | - | - | permalink |
18101401
考え事。
次回作のヒント探し。

最近見た映画
* 地下水道(著作権が切れてるのでYouTubeで見られるが画質が悪い)
* 戦争のはらわた
* 駅馬車

『地下水道』は戦争の悲惨さはよく分かるけど、本当の凄みを感じるには町山智浩氏による解説込みで知識を仕入れておかないといけない気がした。
第二次大戦におけるポーランドでのワルシャワ蜂起を描いたもの。
この映画だけを見るとソ連の関わりがわからないけど、解説を聞くとわかる。つまり、ポーランドがドイツに占領された際、ポーランド人はレジスタンスを作って戦う。当時連合国側の仲間だったソ連がレジスタンスに対して「俺らが軍隊出すから一斉蜂起してくれ」と持ちかける。そして首都ワルシャワでレジスタンスによる一斉蜂起が起きる。この蜂起はソ連からの援軍と連携することを前提にしている。ところがソ連は「どうせいま蜂起している連中は資本主義側だからここで皆殺しになってくれたほうが戦後ソ連がポーランドを支配しやすくなる」ということで援軍を出さない。そしてドイツ軍がレジスタンスを叩き潰す。レジスタンスに協力した市民も処刑され、Wikipediaによると22万人のレジスタンス・市民が殺された。
つまりこの蜂起では真の悪はソ連なのだ。
作中では「援軍が来るのか!?」「(来るわけねえだろという皮肉な笑い)」みたいなやり取りがあるだけでソ連に騙されたということは映画そのものからはわからない。ソ連要素は作品の外側の知識なのだ。


『戦争のはらわた』(原題は「鉄十字章」)は町山智浩氏がベスト3にあげるほど好きな作品ということで氏は初めてこの映画を映画館で見た時その日と次の日は映画館にこもって何度も見返したそうである。
私はそこまでははまらず、普通の映画だった。
第二次大戦中のドイツ軍が主人公で、ソ連と戦う東部戦線が舞台。だから『地下水道』とかなり近いところが舞台なんだな。
この作品ではドイツ軍内のナチス派が悪役。つまりドイツ軍内にも非ナチス派がいる。ナチスはどんな映画でも悪役になるんだなと感じた。

駅馬車はこの前旅行で行ってきたアメリカのモニュメントバレーが舞台。
現地を見てきたことで西部劇への理解がかなり深まった気がする。陸の孤島で無法地帯なので移動が大変ということ。
飲んだくれの医者の人物描写など面白いところもあったけどプロットはユルかった。
* 先住民たちが主人公たちの駅馬車を襲撃する動機がない
* 先住民の武装集団による襲撃のピンチは突然あらわれた騎兵隊によって解決する。デウス・エクス・マキナ展開だ。
* タイトルからは先住民たちの襲撃がメインの問題かと感じられるが実際はこの襲撃はなくてもお話が成立し、メインのプロットはリンゴ・キッドによる復讐劇である
先住民を無意味に悪役として描いているところがやはりこの映画最大の欠点だなと感じる。そういう悪い意味で時代を感じさせる映画だった。

これらの映画からは…すぐにマンガに活かせるような直接的な刺激は得られなかったかな。ま、いつものように教養にしよう。


最近やったゲーム。
* ソードアート・オンライン フェイタルバレット
主人公がアバターで、キャラクリしたAIがドラゴンズドグマのポーンのように付き従ってくれるので私好みではあったけど、強烈にハマるというわけではなく、きちんとクリアする前にやめてしまった。

うーん。今描きたいマンガ…
時事ニュースから出発する社会的な意識を持った作品は今は難しいかも。そこまで問題意識を抱いているような社会的事象が今は私は持ってない。
なのでもっと軽くエンターテイメント的な頭を持ってこられるといいかもしれない。なんかあるかなあ。


| マンガについての考えごと | 08:23 | - | - | permalink |
18100802
アイデア探し。

反権力テーマというのはあんまり強調しないほうがいい気がする。
ウォーターゲート事件が起きた直後のアメリカみたいに、現実での政治状況に照らしてふさわしい状況であれば描くべきだけど、ただ反権力的なお話が好きだというだけで取って付けたように導入してもしっくり来ない気がする。
現代の現実の日本の政治状況で「これが問題だ」というのから出発すべきだが、そういう問題意識があるわけではない。公文書の改ざんとか、問題視すべき政治状況はいろいろあった気がするがどうもしっくりこない。アメリカの政治に比べて日本の政治がつまらないというか理解し難いというのもある。

なので「反権力」ではない別の出発点を探したい。
あるいは問題として取り上げるべき現代の政治イシューが…まあでも探すほどではないな。明日にも発生するかもしれないし、ツイッター経由でそういうニュースに振れるかもしれない。しかしやっぱり政治というとアメリカのほうがずっと面白いしわかりやすいな。アメリカは国土も広いし。羨ましい。

日本の現代の現実の身近な問題に目を向けると?
やっぱり「世間様」が問題ではあるだろうけど現状そんなにピンとこないな。
最近のニュースで問題に感じたのは…
* 生活保護の支給額の減額
* 消費税の軽減税率ルールが複雑

うーん 政治から出発しようとするとモチベーションが下がるのを感じる。今はそういうモードじゃないのかな。

もっとエンタメ寄りのところから発想できるか?

うーむ。頭回らぬ。今日は考え事は諦めるか。
| マンガについての考えごと | 22:33 | - | - | permalink |
18100801
三連休はレンタル映画を見ていた。
* ヒューマンハンター : ニコラス・ケイジ主演 ディストピアモノ
* 修道士は沈黙する
* ディストピア2049
* ペンタゴン・ペーパーズ : スティーブン・スピルバーグ監督がレディプレイヤーワン製作中にすばやく作った社会派ドラマ
* ハードコア : 一人称アクション映画

この中で『ペンタゴン・ペーパーズ』と『ハードコア』とが突出して面白かった。

ディストピアモノをふたつ借りているのは、戦うべき悪とは権力であるのが望ましいので権力と戦うお話を見ようという意図だった。
ただ、『ヒューマンハンター』と『ディストピア2049』とはそんなに面白いというわけではなかった。
学びとしてはディストピアものは戦うべき相手が曖昧になるからちょっと求めているものと違うなと感じることができた。

むしろ『ペンタゴン・ペーパーズ』が反権力文脈で面白かった。アメリカ政府がベトナム戦争について三十年間も国民を騙していた件を機密文書のリークによって暴くお話。機密文書を入手した新聞が、それを記事にするかどうかの決断を迫られる。記事にしたら政府から訴えられて投資家から見放されて倒産する危険がある。

『ハードコア』はFPSを着想の源にした一人称アクション映画で、こっちは単純にエンタメとして楽しむことができた。

https://www.youtube.com/watch?v=opmhlP2JKQU

主人公が手榴弾投げたり敵兵の武器を奪いながら戦ったりして「わかってるな」と感じるし、展開も早くてダレるところが一切ない。最後のオチでも爆笑した。

ただ、ハードコアの面白さは映画向けであってマンガ向けではなさそう。映像体験が面白いということだからね。
| 映画 | 15:29 | - | - | permalink |
ディストピアもの 監視ドローン世間様
着想。

日本的ディストピア設定。
「世間様ドローン」と呼ばれる監視ドローンが国民一人につき一台取り付いている。目と耳とを持ったデザイン。
「けしからん」という表現で断罪する。
何をしてはならないかのルールは明確には定義されておらず、「普通に考えて判断しろ」「常識で判断しろ」という表現で示される。明確に示さないことで責任の所在を消し、忖度させようとしている。
けしからん判定がされた国民に対しては制裁が下る。制裁はドローンからの攻撃で、威力は低い。ただし周囲のドローンが次々にやって来て違反者が死ぬまで続く。

社会の悪しき風潮をディストピアの形で表現して風刺にするという狙い。
日本の社会の悪い点の特徴を以下のように分析する。
* 責任の在り処がどこにもない
* 基準が明確ではなく立場の強いものが責任を回避する安全を保証された上で任意に運用する
* SNSで炎上した案件に対しては私的制裁(SNS上での叩き)が延々と続く
* どこにも存在しない「世間様」を絶対の上位概念として、それによる判定を恐れ、またはそれによって脅す

するとこのドローンは個々人のSNS言動と結びついている?
このドローンを動かす原理は実はプログラムではなくて国民の総意? SNS経由で総意が計算され、「けしからん」判定が行われている?
制裁もじつはSNSでの叩きと連動している?

案。
主人公は監視社会の破壊を目指す反体制運動家。
ドローンの正体を2通りに予測している。
* 個人なり組織なりの主催者が明確に存在し、それを打倒すれば良い。可能性は低い。ただし真相がこちらであれば打倒のために何をすればいいのかが明確になってやりやすい。
* 主催しているものは存在せず、ただプログラムのみがクラウドに分散して存在している。するとコンピュータウイルスのようなもので倒さねばならず難しい。天才的ハッカーの協力が必要。おそらく真相はこちらであろうと推測している。

ところが実際は、このドローンは個々人の意志をSNS経由で取得してそれを現実世界での行動として表現しているのに過ぎない。
つまり管理社会は普通の国民たちが自らとお互いとを自然に縛り合うことで存在している。ただそれがSNS意志代行ドローンというアウトプットを得たおかげで表面化してしまっただけ。

法律を調べると以下のことがわかる。
* 自分のドローンを破壊すると罰金で20万円取られる。
* ドローンの再発行にはなぜか本人による申し込みが必要。
* 再発行しないでおいても実は罰則がない。

この、「実は罰則がない」というのはNHK受信料を払わないでおいても罰則がないということをヒントにして考えた。

「皆で一斉に自分のドローンを破壊し、素直に罰金を払い、再発行せずにおこう」と呼びかける。これが実行されるだけでドローン監視社会は終わる。
で、お話としてはその決行日直前で終わるのがいいんじゃないか。呼びかけが実行されたかどうかは読者に想像させる。
するとこのお話は監視ドローンの正体を探る謎解き物になる。

とかこんな感じで、アイデアのストックをしていこう。いくつかのボツを経て、次の作品につながっていくだろう。

---

世間様ディストピアのアイデアはロマンがないな。
私がディストピアものに注目したのは、悪=権力というのがイメージしやすかったからだ。
反社会的な価値観を持った暴走個人が悪役であるよりは権力が悪役であるほうが倒し甲斐がある。だからディストピアモノ。
しかし、私がディストピア物を考えるとどうも「責任の所在が曖昧」なシステムを考えてしまうらしい。そうすると打倒すべき対象が掴みどころなくなってしまい暖簾に腕押しの戦いになってしまう。
だから私が注目すべきなのはディストピアものなのではなくて暴君モノ・圧政モノなのかもしれない。
| マンガのアイデア | 08:54 | - | - | permalink |
18100702
考え事。
前回の考え事での着想が「スーパーマン的な最強ヒーローがなにか精神系の攻撃にさらされててピンチに陥ってる」というものだった。

この路線で考えられる?

どういうピンチか。
* 表面の見た目からはピンチだとわからない。
* リスナーズの特殊能力によってピンチであることが発見される。

謎解き要素が入るということだよね。
シンプルに考えると「他人に操られている状態」になってる。しかし工夫がない。
変身させられていて犬とかカエルとかになっている? で、助けを求めていることはわかるんだけど具体的にどういうピンチなのかわからない?

謎解き的にするとつまらない気がする。HUNTERXHUNTERやジョジョでも能力設定やなんかが複雑に駆使されるエピソードはあんまり面白くない。ハンター協会会長の選挙のエピソードで票がどう動くかという話があったけどあの辺の展開はそんなに面白さを感じなかった。

うーん。
今年はマンガが調子よく描けている期間が長かったので忘れがちだが、こうしてマンガのアイデアに詰まることでマンガを描けている状態のありがたみを思い出すことができる。

ちょっと手前に戻ろう。

* ヒロヴィラフォーマット。
* ナカヨシとマーメイドが協力して、誰か助けを必要としている存在を助ける。
* マーメイドが知能を働かせる描写がほしい。
* どんな存在がどういうピンチに陥っているのか。
* 演じるという要素を入れるかいなか。

うーん

PCに向かってブログで考えごとしだすとどうも考え事の射程距離がむやみに短くなってしまう感じがする。
もっとこうマンガの可能性は無限なんだからリミッター解除的な考え事ができるといいんだけどね。

まだ焦って具体的なアイデアを出すような段階ではないな。
最終目的地の予感を探す程度のところから。

あるいはヒントだな。次の作品のヒントになるような要素をストックしていく。

現状のヒント。
* HUNTERXHUNTER36巻のカチョウ・フウゲツ・センリツ
* 昔話の「良いおじいさん」
* キャプテン・アメリカ的ヒーロー
* 倒すべき悪としての権力、ディストピアもの

このへんか…?

なんかしらかモチベーションを高めてくれる刺激に遭遇しないと進みにくいかもしれないな。
ただ、マンガが描けてない時期が長くなるに従って飢えによってアンテナ感度が上がるっぽいから悠長に構えて楽観視していればいいという気もする。

頭も回らぬ。ここまでにするか。
| マンガについての考えごと | 23:11 | - | - | permalink |
18100701
考え事。

『ダーリンインザフランキス』が邪竜の翼のモチベーションの起源になったように、『HUNTERXHUNTER』36巻を次のマンガのモチベーションにできないか。

センリツのくだりが特に良い。
センリツの護衛対象王子が自分と妹(妹だよね?)とを守るために嫌な人間を演じている所が良い。
これは結局、「カキン王位継承戦」というイベントがあるから可能な展開だ。
解決すべき問題がなくてはお話が展開できない。
センリツたちが活躍できるのもカキン王位継承戦という巨大な問題が存在しているからだ。
つまりお話作りの主要な技術は問題作成にある。



ヒーローズアンドヴィランズフォーマットでやったらどうか。
今まではマーメイドのセリフが少なかったけどセンリツの活躍を見習ってマーメイドに思考させて活躍させたい。
ナカヨシたちのチームの名前はリスナーズで、ナカヨシはテレパシーで心の声が限定的にだが聞こえる。
マーメイドは超音波を操れるから物理的に耳が良いと考えればまさにセンリツのように音から多彩な情報を得ることができると解釈してそういう描写をできなくもない。

重要なのは助けるべき対象の設定だ。
HUNTERXHUNTERを見習って「演じている」「偽っている」という要素を取り入れる?
ナカヨシの能力が示唆するのは「見た目と中身とのギャップに惑わされない」ということ。強面の軍人が助けを求めているかもしれないしヘラヘラした強盗が助けを求めているかもしれない。
マーメイドの新解釈能力もやはり通常の人間が気づかないような真相を感知できるというところに特徴があるのではないか。
すると、「演じる」「偽る」という要素は救助対象者に是非欲しい。

こんな人物が助けを必要とするはずがないというまさかの相手が救助対象者だと良い。
今パッと思いついたのが、ヒロヴィラの最初の方に1ページだけ登場した「この世界最強」のヒーロー。自分でつけたキャラ名を覚えてないな。ええと…
ミスター・サーバント。スーパーマン×黒人というデザイン。たしかモーガン・フリーマンをモデルにして描いたな。

最強のヒーローが助けを必要とするのは本来あんまりない。
っていうわけでもないな。ヒーローは常に戦い、戦うからこそピンチに陥る。
ということは彼は何らかの戦いにおいて何らかの敵の手により何らかのピンチに陥っている。
助けを呼ぶことができず、外部の人間もそのピンチに気づきにくいという性質を持つピンチであると。
で、リスナーズは感知能力が高く、そのピンチに気づき、解決に導く。

なんか思いつくかな? どういうピンチ?
| マンガについての考えごと | 08:23 | - | - | permalink |
18100603
考え事。

ツタヤで映画の棚を眺めていて感じたこと。以前も同じ気づきをブログに書いた気もする。
映画を選ぶとき、「見たいもの」を念頭に置く。
映画の側は「見せるもの」をアピールしている。
見たいものと見せるものとのマッチングを行っていると言って良い。

見たいもの・見せるものの例。
* ハードなアクション
* スリリングな展開
* 意外な謎
* 感動的なお話
* バイオレンス
* ハラハラする展開

私は「善い人間が善いことをする」のが見たいという要求が強い。
でも通常の映画はそうなっているわけではない。
最も近いジャンルはヒーローモノで、とくにキャプテン・アメリカやスーパーマンのような「心に暗いところを持たない」ヒーローが主人公のやつではないか。

なんだけど、そういう映画ばかりがあるわけではないので別の視点で作品を選んで借りて来た。
最近の考え事で「権力と戦うのがしっくり来るからディストピアものがいいんじゃないか」ということでディストピアものを借りた。


自分の要求を知ることで次の作品に活かしたいですな。
| マンガについての考えごと | 18:44 | - | - | permalink |
18100602
どうもマンガが描けるモードからかなり距離がある気がするので焦らず現段階でできることをしよう。
つまり、パッと思いついて今日中にぱっと描けるようなインスタントなネタに目を向けるのではなく、数カ月後に描ければいいや程度の先のマンガの準備に目を向けよう。

すると考えるべきは次の作品のテーマなりゴールなりだな。
まだ具体的なアイデアでなくて良い。向かうべき理念的なところ。

さっきも書いたハンターハンターからの学びとして、「気持ちの良いキャラを主人公以外にも出す」。
傾向は? 最近の考え事からだと「反権力」?

邪竜の翼は確か映画『ジャンゴ 縛られざるもの』が発想の下敷きだった。
主人公がメンター役でヒロインのパワーアップを促すというもの。
お話の下敷きはジャンゴだったけどモチベーションの起源はアニメ『ダーリンインザフランキス』だったな。あんな感じでヒロインの救済が作中の主要な関心事になるようなのが描きたいと考えたんだった。

あー

ちょっと買い物行ってこよう…
| マンガについての考えごと | 15:43 | - | - | permalink |
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